岡山に家を建てようと土地から探して失敗した話

この記事は 大都会岡山 Advent Calendar 2021 23日目の記事です。

こんにちは、rhiroeです。2018年6月頃に岡山に引っ越してきて、もうすぐ3年半になります。結構長いこと住んでるような気がしていますが、長期休暇で友人に会い「岡山ってどんなとこ?」と聞かれると何も答えられず、まだまだ岡山のことを何も知らないなと思うことをずっと繰り返しています。基本的に生活の全てが家の中で完結しており、買い物も通販で済ませてしまうので土地勘も全くない現状です。

一軒家の購入を検討する

さて、タイトルにもあるように、実は今年になって一軒家の購入を検討していました。というのも第一子がしばらくすると産まれてくるので、今のアパートだと広さ的にも健康的にも不安があったためです。夏の終わり頃から建売の見学を初めて、あーでもないこーでもないと言いながら何も決まらず、今になってもまだ検討が継続しています。なぜこんなに何も決まらないのか、家探しの中で気づけた失敗を皆さんに共有したいと思います。

建売だと満足できない

おそらく大半の方が建て売りの購入から検討すると思います。建売で納得できるなら建売の住宅を購入するのが最もコスパがいいからですね。僕も建て売りの購入から検討していたんですが、間取りに満足できなくて早々に注文住宅に切り替えました。

間取りの問題

間取りは 4LDK + 書斎 と決めていたのでそれに合致するものに絞って探していました。個人的には 3LDK + 書斎 が良かったのですが、和室が絶対に欲しいと言われ引き下がってもらえなかったので 4LDK + 書斎 となっています。見て分かる通り実質 5LDK なわけですが、建売の場合多くは 3LDK となっています。寝室と子供部屋と和室だったり、和室なしで子供部屋2つだったり。建売を購入しようとする人のうち5LDKのニーズはほとんどありません。なので建売で納得いく5部屋の家を探すのがそもそも無理ゲーだったりします。

世の中の多くの人は書斎を必要としない

多くの企業でリモートワークが行われるようになった現在でも、やはりリモートワークをしている人は少数派です。普段出勤しており、家にいる時間の少ない「通常の」社会人には書斎は不要です。いくつか建売を回りましたが、どこへ行っても書斎が欲しければ注文住宅しかないと営業マンに言われたので多分そうなのでしょう。

建売でいくら探しても納得のいく物件には出会えないだろうということに早めに気づけたので、ここでの失敗はありません。

注文住宅に切り替える

建売だといくら探してもダメそうだったので注文住宅で検討することにしました。「注文住宅」言葉はわかりますが具体的にどうしていくのかは全然わかりませんでした。自分で土地を買って、その土地に家を建ててもらうという大まかな流れだけはわかっていたので、まずは家を建てるための土地を探しました。はい、ここで既に失敗しました。注文住宅を建てようとするときに土地から決めようとすると失敗します。

土地探しの失敗

購入の順序としては「土地」を買って「家」を買います。ただし、決める順序は「家」を決めて「土地」を探した方が良いです。土地を先に決めようとするとおそらく失敗します。

失敗のはじまり

土地の検索にはインターネットを使いました。便利な世の中なので「地名」+「土地」とかで検索すると、その周辺の土地情報がたくさん出てきます。広さや立地、値段などを確認して、良さそうだったらそこに書いてある不動産やハウスビルダーに連絡をします。僕は現在、都窪郡早島町に住んでいますが、ここがものすごく人気で土地も物件も全然売りに出ません。毎日のように土地の検索結果を眺め、新しい情報が出るたびに連絡を入れていました。

ここで面白いことが起きました。検索を続けていると条件の良い土地がいくつか出てくるんですが、連絡をするとほとんどに購入予定者がついています。最初の頃は「あー、一足遅かったか〜」とか思ってましたが、これが5件も6件も続くと流石におかしいと思い始めます。よほどのブルジョワでもない限り、その日出た物件を即決で契約できるものではないでしょう...。さらに「他にも紹介できる物件の情報があるので一度来てくれ」と言われます。他に良さそうなものは書いてなかったのに...。

おとり物件

みなさまは「おとり物件」というものをご存知でしょうか、僕は全然知りませんでした。

「おとり物件」とは、「存在しない物件」「存在するが、取引対象にならない、あるいは取引の意思がない物件」の広告宣伝のことです。

インターネットで土地探しをしているとおそらくほとんどの場合これに遭遇すると思います。僕は10件ほど土地を見ましたが、おとり物件ではなさそうと思えるものは1件しかありませんでした。これに引っかかってハウスビルダーや不動産に足を運ぶと後悔する可能性があります。

おとり物件に釣られて

ええ、おとり物件に釣られてハウスビルダーの営業所に足を運びました。先に書いておくと、ここに足を運んでしまった時点でかなり時間を無駄にすることになります。ここで時間を無駄にしない人は、既に注文住宅の検討段階において具体的なプランが決まっている人です。

営業所に行くと親切な営業マンが出てきます。どういう土地を探しているのか、どういう家を建てるつもりなのか、懇切丁寧に聞いてくれて、しっかりメモを取ってくれます。ここで自分たちのマイホームの話をするわけなんですが、ちょっと前まで、「注文住宅ワカラン」だった自分たちが話しています。言いてる内容は全く具体的ではなく、主要な部屋数とその広さくらいしか考えられていません。玄関、ホール、階段、水回りの配置、家事導線、何一つ思いつきもしませんでした。営業マンは一通り聞き終わると「実は未公開の土地で」とか「最近入ったばかりの情報で」という前置きと共に土地情報をいくつか紹介してくれます。「どうでしょう?次回、ここの土地を見学しませんか?」と聞かれ、「あ、じゃあお願いします」と答えます。次回の予定が決まりました。

お気づきでしょうか、フワッとしたマイホーム像しかない中で納得のいく土地が見つかるまでこれを繰り返します。見つかる保証のない土地、見つかったとして最終的に建てたい家が建つかどうかの保証もない土地探しがこの先見つかるまで続きます。

終わらない土地探しと家の提案

僕が足を運んだのはハウスビルダーであったため、検討中の土地をベースに家の提案をしてくれます。これが土地を売ったら終わりの不動産だとどうなのかはわかりません。現在検討中の中で強いて言えばどれがいいかを決め、その土地をベースに間取りの提案をしてくれます。部屋数くらいしか決まってなかったのでなんとなく「良さそうですね」と返していくとどんどんと決まっていきます。

突然の契約

あれから1ヶ月が経過しました。妥協できそうな土地が見つかりましたが、まだ納得まではできていません。家の方はいろいろ提案してくれていますが、土地が本当にここでいいのか悩んでいるので家の話はあまり身が入りません。家の話は適当に「良さそう」と返していると突然紙を渡されました。

「では、これで進めていこうと思いますので、捺印と振り込みをお願いいたします。」

土地を買うかどうかも決まっていないのに契約の話が始まりました。金額は30万円です。契約についての詳しい話もないです。

「この土地は人気で押さえておかないと取られちゃうので...、仮契約だと思っていただければ大丈夫です」

あぁ、なるほどね...。と思いそれでも一応契約書に目を通すと、契約の破棄はできるが返金はできないとの文言が...。

これは流石に良くないなと思い、持ち帰って検討する旨を伝え、後日お断りの連絡をしました。ここで厄介なのが、果たしてこのハウスビルダーの営業は悪意を持って契約を持ちかけてきたのか、本当に魅力的な提案を自信を持ってしていて完全に善意のつもりだったのかがわからないところです。通常の人間であれば、善意でよくしてくれているかもしれない人間を無下にに扱いづらいものです。とりあえず話だけでも聞いておくか〜とか思っていると無限に時間を取られ、しまいにはお金もとられてしまいます。

正直この時点で僕はかなり疲れ果てていました。毎週末土地を見学に行き、長々と仮の仮の家を建てた場合の仮の話を聞き、それが終わると営業所に戻り仮の土地で家の話をされ1日が終わる。こんな週末がずっと続いていくと「あーもうこれでいいかな」という気分になってきます。妻がその状態になっていました。もし、これが策略だとすると恐ろしい話です。

何が問題か

そもそも「ここで建てる気はない」んですよね。土地の情報があるって言うから来ただけなのです。なのに紹介された土地を調べてみると条件付きでそこでしか建てられない。次回の予定も断りづらいのでずっと続いてしまう。ずっと続いていくと勝手に話が進んでしまう。

家を建ててくれるメーカーや工務店は山のようにあり、それぞれ特徴や強みがあります。建てたい家がの構想がふわっとしているので、いろんなところを回ってどんな家が建てられるのかを見てみたいのです。それが毎週毎週予定が入ってしまうと他のところに話を聞きに行けず、いつまで経っても話が前に進まないのでした。

教訓

土地探しは結局不動産かハウスビルダーのようなところへ行き着き、そこの人と一緒に土地を探すことになります。そうなると、最初に行き着いたところで勝手に話が進み今回のようなことになってしまいます。また、建てたい家を建てられる土地を探すのであって、その土地に建てられる家を建てたいわけではないので、それなら最初にどういう家を建てるのかをきっちり決めてから土地を探した方が、時間も無駄にすることなくスムーズに進むのかなと思っています。

土地から探し始めること自体が間違っているとは思いません。ただし、土地から探し始めると失敗するような仕組みが世の中に存在しているという話でした。およそ大半の人が「いい場所に住む」よりも「いい家に住む」方を重視すると思っていますので、優先すべきはどちらか忘れないようにして行動すれば大丈夫なのかなと思っています。

あれから

お断りを入れてから改めていろいろなメーカーや工務店を周り、3ヶ月に渡って聞き込みや調べものをしました。家の性能についてや各パーツや素材によるメンテナンスコスト、国が推奨しているというZEHについて、本当にいろいろ調べました。特に性能面を調べ始めると知らない言葉や考えたこともなかったパーツ素材が次から次へと出てきて大変でした。そのあたりのメモはこちらに書いてますので、興味があれば読んでみてください。僕は花粉症持ちなので、性能面の中でも特にC値とか換気システムとかに拘って探しています。

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家探しの中で喧嘩に発展しそうになったところも書いてます

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岡山というよりは家の話になりましたが、以上が僕の失敗談でした。本当はもっといろいろな場面で細かい失敗を繰り返しているのですが、それが失敗になるかどうかはケースバイケースっぽい気もするのであまり触れないでおきます。

話は変わりますが、岡山rbがコロナ禍で休止しています。Twitterでは以前の体制で復活することはなさそうと言ったものを見ましたが、どうなんでしょう...。

じゃあ僕が別で始めちゃおっかなーとか思いましたが、もしそうなる場合は岡山まで行くのちょっと大変なので倉敷あたりでやると思います。まぁまだ誰と一緒にやりたいとかどこで開催したいとか何も決まってないので、家のこととか子供のこととか諸々含めて一旦落ち着いた頃にそれでもまだ岡山rbが復活してなかったら改めて検討しようかな。

また話は変わるんですが、キャンプとかアウトドアな遊びがしたいのでそういうの興味がある岡山人がいましたら誘ってください。2泊3日の無人島自給自足生活くらいなら経験があるのでできます。スノーボードも行けます。

それでは。